アセビ|石木花図鑑

池水に
影さへ見えて
咲きにほう
あしびの花を
袖に扱入れな

万葉集 - 大伴家持

アセビ

春先、ベル状の花を穂のように吊り下げる姿がとても美しいアセビ。花期は2月下旬〜5月頃です。新芽は赤みを帯び、つやのある葉は涼やかな雰囲気で、1年を通して目を楽しませてくれるのもこの木の魅力。

アセビの育て方

置き場所

日当たりがよく風通しのいい場所を好みます。特に芽出しの時期と花の時期は乾燥しやすくな営ますので過度に乾かないように注意します。

屋外の場合

春や秋は日当たりのいい場所が最適ですが暑さには強くありません。気温が高く日差しがきつくなったら直射日光を避けて日陰に移すか、よしずなどで遮光しましょう。柔らかな風や、優しい雨は植物を十分にリフレッシュさせてくれます。

「春・秋」

日当たりと風通しの良い環境で育成しましょう。特に春は新芽が芽吹く大切な時期。よく日に当てて育成すると丈夫な葉になります。

「夏」

暑さにはあまり強くありませんので、日陰に移して育成します。小さな鉢を直射日光のものとに置いておくと急激に熱くなりますので要注意。また、夏の強い直射日光は葉が傷んだり、枯れたりする原因となります。すだれや遮光ネットで直射日光を遮るなど工夫が必要です。

「冬」
寒さには強いのですが、鉢が凍結しないようにしましょう。寒風や霜から保護できるムロや半屋内(寒い場所)などで管理します。

→植物の冬越しについて

屋内の場合

屋内で管理する場合、できるだけ日当りよく風通しのいい場所で管理します。エアコンの風 が直接当たる場所は避けましょう。

「春・秋」

風通しの良い窓辺などで育成しましょう。

「夏」
窓辺に置く場合には、レースのカーテンなどで直射日光をやわらげてあげると良いでしょう。夏場は乾きやすくなるので、水枯れには注意が必要です。北側の窓辺などでも元気に育ちます。

「冬」

通年気温変化のない場所に置いておくと具合が悪くなります。真冬はできるだけ寒い場所で管理しましょう。せっかく花芽を付けても一年中暖かい場所に置いておくと綺麗に開花しません。

→植物の冬越しについて

水やり

基本的には乾いたらたっぷり与えます。春~夏は乾きやすいのでよく観察しましょう。水やりの目安は、春秋は1日1回、夏は朝夕の1日2回、冬は3~4日に1回です。乾いていないときは、無理に与える必要はありません。

みずやりのタイミング

肥料

3月~10月は週1回を目安に液肥を与えます。その他の月は月1~2回を目安に与えるようにしましょう。肥料を与えることで丈夫で元気に育ち、花芽をつけやすくなります。(バイオゴールド ヴィコント564を基準にしています。)

※市販の液肥は種類によって与え方が異なります。ラベルをよく確認して与えましょう。

病害虫

病害虫はほとんどありませんが、稀にアザミウマなどがつくことがあります。乾燥するときは葉水を与えると予防できます。また、蒸れれたりすると稀にすす病がでることがありますので風通しの良いところで育てましょう。

アセビ(馬酔木)の仲間

琉球アセビ、屋久島アセビ、など。

アセビの詳しいお手入れ

アセビ(馬酔木)に適した用土

一般には赤玉単用または、砂や腐葉土を混用したもの使用します。なお、【石木花の土】【石木花の土プラス】が適合します。

植え替え

若木は2~3年に1回、春の花後または秋に植え替えます。

樹形を維持する方法

剪定

花後、新葉が展開する5~6月に、その年伸びた枝の1~2節ほどを残して剪定(カット)します。枝が間伸びするのを防ぎ、樹形をキープします。伸びなかった場合はそのままでも大丈夫です。また、8月以降の剪定は花芽が形成されなくなってしまうことがありますのでNGです。
また、秋と春にしっかり肥料を与えることで元気に芽吹きやすくなり、花付きも良くなります。

花がら摘み

花が咲いた後には、忘れずに花がらを摘みすっきりさせてあげましょう。花の房の根元から切り落とします。

育成のポイント

◯水を好み、特に花の時期と新葉の時期は乾きやすいので要注意。朝に水をやっても夕方乾いてしまうようなら置き場所を工夫し、できるだけ涼しいところで管理しましょう。どうしても乾いてしまう場合は腰水がオススメです。

※腰水の常用はNGです。あくまで暑い期間限定にしましょう。

◯植物に四季を体感させてあげることで末永く健康的に育成できます。屋外管理推奨ですが、少なくとも冬は寒いところでしっかり落葉させましょう。

◯古い葉は紅葉したあと落葉しますが、これは越冬のために必ず必要なことです。通年暖かい屋内では四季を見失い、落葉も出来ずに弱ってしまいます。

◯肥料を好みますので、定期的に与えましょう。しっかり与えることで翌年の花付きがよくなります。

◯屋内管理の場合は日照や風通しの条件が悪く、元気がなくなりやすいです。その場合は「活性剤」を定期的に与えることでより健やかに育成可能です。

肥料・活性剤

〇2~3月の早いうちに室内に取り込むと蕾が膨らみ、開花が促されます。

先のとがった楕円形で光沢があります。
春、スズランのようなベル上の花を咲かせます。
花後に実が成ります。
耐寒性
水やり
日光
肥料